メッシュWi-Fiとは、複数のWi-Fi機器が協力して、広範囲かつ安定的に電波を届ける仕組みのことです。
普通のWi-Fiは1台のWi-Fiルーターだけで電波を飛ばしますが、メッシュWi-Fiは、たくさんの仲間(ノード)がメッシュ(網目)状に接続することで、広範囲かつ安定的に電波を届けます。そのため、広い家や壁が多いおうちでもインターネットが途切れずに使えるようになります。
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目次
1. メッシュWi-Fiの仕組み
メッシュWi-Fiについて
メッシュWi-Fiとは、複数のWi-Fiアクセスポイント(ルーターやノード)をメッシュ(網目)状に接続することで、広範囲かつ安定的に無線LAN環境を届ける仕組みのことです。
1台のメインノード(親機)と、サテライトノード(子機)を数台配置し、ノード同士が相互に通信・中継します。そのため、家のどこに移動してもひとつの接続先(SSID)として快適にインターネットを利用できます。
従来型のWi-Fiでは、カバー範囲を広げるために「1台のルーター+中継機」で対処していたのに対し、メッシュWi-Fiは複数のノードが互いに連携して、つながりやすいネットワークを形成します。そのため、戸建て住宅や広いフロア、壁が多い間取りなど、従来のWi-Fiでは電波が届きにくかった環境でも、メッシュWi-Fiなら快適な通信を実現できます。
従来のWi-Fi中継機とメッシュWi-Fiの違い
従来のWi-Fi中継機(リピーター)は、「ルーターからの電波を受け取って再送信する」直線的なリレー方式でした。一方、メッシュWi-Fiは複数のノードが互いに補完し合うため、ひとつのノードが弱くなっても別のノード経由で通信が可能です。そのため、電波の届きにくい部屋やフロアがあっても、より安定した通信を実現できるのが特徴です。
以下に比較表としてまとめました。
比較表
項目 | 中継機 | メッシュWi-Fi |
---|---|---|
動作の仕組み | ルーターの電波を受信して再送信する直線的なリレー方式 | 複数のノードが連携して電波を補完し合うメッシュ構造 |
SSID(ネットワーク名) | 中継機が独自のSSIDを作成することが多い | 全ノードで同じSSIDを共有し、シームレスな接続が可能 |
接続の安定性 | 電波が弱いと接続が不安定になりやすい | 1つのノードが弱くても別のノードが補完するため安定 |
設置と拡張性 | 範囲が限られ、複数設置すると管理が煩雑 | ノードを追加するだけで簡単に拡張可能 |
コスト | 初期費用が安価 | 初期費用が高いが費用対効果が高い |
適している環境 | 小規模な住環境(アパートやワンルームなど) | 広い家や複雑な間取り(戸建てや複数フロア) |
中継機については、Wi-Fi中継機とは?導入で得られるメリットや仕組みをわかりやすく解説!をご覧ください。
家中で同じ接続先名(SSID)を使える
メッシュWi-Fiの場合、SSID(ネットワーク名)がひとつなので、部屋を移動しても自動的に強いノードへ接続し直してくれます。これにより、Wi-Fiが切り替わるストレスを感じることなく、オンライン会議や動画視聴を楽しむことが可能です。
2. メッシュWi-Fiのメリット・デメリット
メリット
- 広い範囲をカバー:複数ノードが相互に連携するため、電波が届きにくい場所もつながりやすいです。
- 安定した接続:特定のノードが障害を受けても、別のノード経由での通信が可能です。
- 一つのSSIDでシームレスに移動:SSIDの切り替え不要で、部屋を移動しても自動で最適なノードに接続されます。
- 簡単な拡張性:必要に応じてノードを追加でき、環境の変化にも対応しやすいです。
デメリット
- 初期コストが高い:複数ノードを購入する必要があるため、一般的なWi-Fiルーターよりも費用がかかります。
- 設定がやや複雑:製品によってはアプリを使うなど、初心者には少しハードルが高い場合があります。
- 機器が増える:家のあちこちにノードを置くため、設置スペースやコンセントの確保が必要になります。
3. メッシュWi-Fi導入の前にチェックしたいポイント
事前にチェックすべき項目
導入前に確認しておくべきポイントを、以下の表にまとめました。
項目 | チェック内容 |
---|---|
家の広さ | 戸建て・メゾネット・複数フロアの場合は拡張性が重要です。ノードが何台必要かを決めましょう。 |
壁の素材 | 鉄筋やコンクリートは電波が通りにくいため、ノードの間隔を短めにする必要があります。 |
利用人数・接続台数 | スマホやPC、タブレット、その他家電など、同時接続台数を想定しておきましょう。 |
設置スペース | ノードは1台ごとにコンセントと設置場所が必要です。見通しの良い場所を確保できるか確認しましょう。 |
予算 | メッシュWi-Fiは複数台ノードが必要になるため、通常のルーター+中継機よりも高価になるので注意しましょう。 |
4. メッシュWi-Fiの導入ステップ
ステップ1:製品を選ぶ
各社からメッシュWi-Fi対応製品が登場しています。例えば、TP-Link やASUS 、NETGEAR 、日本メーカーではNEC などが有名です。機能や価格、対応アプリの使いやすさを比較して選びましょう。
ステップ2:ノードを配置する
ノードは見通しの良い場所に設置するのが基本です。電波が途切れそうな部屋の手前や階段付近など、電波の経路を意識して配置すると、快適なネットワークを構築しやすいでしょう。
ステップ3:アプリや設定画面でネットワーク構築
最近のメッシュWi-Fi製品は、スマホアプリなどで簡単に初期設定ができるものが多いです。アプリの指示に従いながら、ノードを追加し、ネットワーク名(SSID)やパスワードを設定しましょう。接続が完了したら、部屋を移動して電波の途切れ具合を確認すると安心です。
5. メッシュWi-Fiがおすすめな人・そうでない人
最後に、メッシュWi-Fiの導入をおすすめしたい人と、そうでない人の特徴を簡単にまとめました。
こんな人におすすめ
- 戸建てやメゾネットなど広い住環境に住んでいる人
- 複数フロア・部屋間の電波が途切れやすい人
- 安定した接続でオンライン会議や動画視聴をしたい人
こんな人は不要かも
- ワンルームなど、部屋数が少ない環境の人(ノードが1つで十分な場合はメッシュでなくてもOK)
- コストを抑えたい人(中継機の方が安価なことが多い)
- あまり同時接続しなかったり、そこまで速度を求めない人
まとめ:メッシュWi-Fiで快適な広範囲カバーを実現しよう♪
メッシュWi-Fiを導入すれば、家の隅々まで安定したWi-Fi電波が届く「理想のネットワーク環境」を手に入れられます。多少のコストはかかりますが、広い空間や階層が分かれたお住まいでは圧倒的な快適さを体感できるはずです。
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