今回のテーマ:「WiMAXの終了」
UQコミュニケーションズ社の発表によりWiMAXの停波・終了が公式に確定しました(2018年9月発表)。WiMAXが終了する時期は2020年3月末です。
しかし、WiMAX自体が終了するわけではありません。WiMAXには2つの回線があり、終了するのは「無印」や「シングル」と呼ばれる初代WiMAXの方です。もう一方はWiMAX2+と呼ばれ、新しい通信回線となっています。
今回は、初代WiMAX回線とWiMAX2+回線の違いや特徴を紹介すると共に、WiMAX終了に伴う注意点と必要な対応について説明していきます。
初代WiMAXとWiMAX2+について
初代WiMAX
初代WiMAXは2009年から開始された古い通信回線サービスです。初代WiMAXの通信速度は元々下り最大40Mbpsでしたが、終了に伴い最大速度が13.3Mbpsまで低速化されました。
WiMAX2+
WiMAX2+回線は現在主流となっている回線で、2013年に開始されたものになります。WiMAX2+の通信速度は下り最大速度558Mbpsの高速インターネット通信が可能です。
初代WiMAXとWiMAX2+の比較
WiMAX全体として割り当てられた周波数帯域は2.5GHzの50MHz幅です。このうち、初代WiMAXの使用帯域は10MHz幅、残りの40MHzはWiMAX2+の使用帯域として使われています。
初代WiMAX | WiMAX2+ | |
使用帯 | 10MHz帯 | 40MHz帯 |
通信速度 | 下り最大13.3Mbps | 下り最大558Mbps |
初代WiMAXの終了
2018年9月にUQコミュニケーションズが公式発表したことで、初代WiMAXの停波が正式に確定しました。2020年3月31日をもって初代WiMAXの電波が停波され、初代WiMAXのサービスが終了することになります。
元々は、初代WiMAXの停波は2018年とされていましたが、2020年の3月まで引き伸ばされたようです。
終了することによる影響
停波となることで初代WiMAXが使っていた10MHzが空くことになりますので、50MHzのすべてをWiMAX2+通信で使えます。つまり、通信速度がさらに向上する可能性があるということです。
また、2018年10月以降は初代WiMAXのみを利用するプランに新規加入できなくなりました。そのため、WiMAXを利用する場合はWiMAX2+料金プランの契約が必要になります。
終了した初代WiMAXのプラン
プラン | 内容 |
UQ Flat年間パスポート | 月額料金3,696円の使い放題(1年契約) |
UQ Flat年間パスポートハート割 | 月額料金3,315円の使い放題(1年契約) |
UQ Flat | 月額料金4,267円で使い放題 |
UQ Step | 月額362円から4,743円の2段階の変化 |
UQ Flat年間パスポートハート割は、「障がい者手帳」「療育手帳」「精神障がい者保健福祉手帳」のコピーの提出が必要でした。
継続中の初代WiMAXプラン
初代WiMAXプランにはUQ 1dayもありますが、UQ 1dayについては2020年3月末までサービス提供となり、今後も購入・利用が可能です。
プラン | 内容 |
UQ 1day | 1日単位での購入・利用が可能なプラン |
UQ 1dayの利用には初代WiMAX(ノーリミットモード)対応機器が必要となります。また、別途申し込みが必要となりますが、東海道新幹線車内などで使用できるUQ Wi-Fiサービスも利用できます。
ノーリミットモード通信ができなくなる
サービス終了以降は、初代WiMAX通信であるノーリミットモードを使ったインターネット通信ができません。初代WiMAX通信のみができる機器だけではなく、初代WiMAX回線にも対応した一部のWiMAX2+ルーター機器も対象となりますのでご注意ください。
ノーリミットモードとWiMAX2+の通信モードの比較
ノーリミットモード | WiMAX2+ | |
月間使用量 | 無制限 | 無制限(3日で10GBまで) |
通信速度 | 下り最大13.3Mbps | 下り最大558Mbps |
ノーリミットモード通信とは、月間データ通信量の制限なしで利用できるメリットがあります。初代WiMAXが終了する2020年3月までは、ノーリミットモード対応のルーター端末であれば通信量無制限で利用可能です。
一方WiMAX2+の標準通信モードやハイスピードモードは、使える通信量が決まっていたり、無制限のギガ放題プランでも3日間で10GBの速度制限がかかってしまいます。
しかし、通信速度に大きな違いがあります。ノーリミットモードの下り最大速度13.3Mbpsに対し、WiMAX2+回線とauの4G・LTE回線を利用するハイスピードプラスエリアモードは下り最大速度867Mbpsで通信が可能です。比較すると大きな差があることがわかります。
機種変更とプランの切り替え
以下の4つの契約プランは2020年3月末の停波と共に自動的に解除されます。
停波と共に自動的に契約解除されるプラン
- UQ Flat年間パスポート
- UQ Flat年間パスポートハート割
- UQ Flat
- UQ Step
初代WiMAXの停波に伴う契約解除料などは請求されませんが、2020年3月末の停波・サービス終了時期より前に途中解約する場合は規定の解約金・解除料が発生する点に注意してください。
機種変更が必須な機種
以下の機種はノーリミットモードの通信しかできないため、機種変更が必要になります。
基本的には機種変更しなくても良い機種
以下の機器については、ノーリミットモードに加えWiMAX2+通信が可能ですので基本的には機種変更は不要です。
初代WiMAX停波以降はノーリミットモードが使えなくなるだけで、ハイスピードまたはハイスピードプラスエリアモードを使うことができます。ただ、現在発売されているWiMAX機種と比べると通信速度の差が大きいため、契約更新のタイミングで機種変更をおすすめします。
機種変更するなら「おトクに機種変更」キャンペーンがおすすめ
2020年3月予定の無印WiMAXの停波・サービス終了に合わせ、UQ WiMAXでは2018年10月から「おトクに機種変更」キャンペーンを実施しています。契約解除料・解約金、事務手数料やルーター端末代金が無料で、WiMAX2+対応ルーター最新機種への変更が可能なほか、お得な料金でWiMAX2+サービスの料金プランへ契約を移行できるキャンペーンです。
初代WiMAXプランからWiMAX2+への移行にはかなりのメリットがあります。通常解約時に発生する契約解除料・登録料が無料のほか、WiMAX2+対応ルーター端末に無料で機種変更も可能です。
※ノーリミットモードに加えWiMAX2+通信ができる機種は対象外ですのでご注意ください。
おすすめは最新機種のW06
W06

発売日 | 2019年1月 |
下り最大速度 | 867Mbps ※USB接続時は1.2Gbps |
上り最大速度 | 75Mbps |
サイズ(mm) | 128×64×11.9 |
重さ(g) | 125 |
通信モード | au 4G LTE/WiMAX2+ |
ルーターの機種は、W06やWX05などのモバイルルーターのほか、ホームルーター端末のL02など5種類から選べます。中でもおすすめは最新機種のW06です。下り最大速度867Mbps、上り最大速度75Mbpsの高速通信に対応したモバイルルーターです。
WiMAX2+に用意されている2つのプラン
WiMAX2+の月額料金プランには2つ用意されています。料金はプロバイダごとに異なります。
ギガ放題プラン
月間通信量が無制限で使える特徴があります。ギガ放題プランは、WiMAX2+サービス利用者の約9割が契約するほど人気です。インターネットを思いっきり楽しみたい方にはおすすめのプランです。
ライトプラン
月間データ通信量が7GBまで利用できるプランです。ギガ放題プランと比較すると安く契約できます。しかし、月間使用量が7GB以上となると速度が約128Kbpsまで低速化されてしまいます。
WiMAX2+の通信モードについて
WiMAX2+には2つの通信モードがあります。液晶パネルを操作して通信モードを切り替えることができます。
WiMAX2+標準のハイスピードモード
WiMAX2+回線を利用するインターネット回線です。設定は不要で初めから使える通信モードです。ギガ放題プランを契約していれば、ハイスピードモードで通信している間は月間利用量が無制限で使えます。
WiMAX2+のハイスピードプラスエリアモードについて
ハイスピードプラスエリアモードはauの4G LTEを利用する高速インターネット通信です。WiMAX2+圏外エリアでもauの4G LTEネットワーク内であれば、WiMAXのルーター端末経由でインターネット通信が可能となる便利な通信モードです。ただし、ハイスピードプラスエリアモードの状態で7GBを超えてしまうと標準のハイスピードモードに戻したとしても月末まで速度制限がかかってしまうので注意してください。
最後に
以上、初代WiMAX終了に伴う注意点と必要な対応についてご紹介しました。
WiMAXの料金や速度についてもっと知りたいという方はWiMAX比較|料金や速度などを徹底比較もチェックしてみてください。
ご覧いただきありがとうございました。